SERIES 世界を数式で描く ― 00
世界を数式で描く数学・CG・生成AIを「問い」で読む
数学は世界を記述する言語なのか。Blender は何を省いて絵を描くのか。動画生成AI は物理を理解しているのか。そして、画素を3Dの点に戻し、ブラウザで粒子として動かすとはどういうことか。38の問いを地図にして、5本の記事で読み解きます。数式に詳しくなくても、触りながら読めば要点がつかめるように作りました。
シリーズで持ち帰る3行
- 映像の作り方には3つの経路がある(方程式で計算する・AI がコードを書く・統計から生成する)
- 計算を省く工夫に、原理が詰まっている
- 理解とは「少ない記述で、見たことのない状況を予測できること」
記事
01数学は世界を記述する言語か? ― 映像ができる3つの経路書けるのは関係・法則には適用範囲・書けても予測できない。有効理論スライダー、二重振り子、3経路マップ
02Blender は何を省略して絵を描くのか ― 物理ベース CG の近似光の積分を乱数で近似する。実際のレンダーのサンプル数比較、ノイズが 1/√N で減る実験、ばねが爆発する数値積分
03動画生成AIは物理を理解しているのか「ありそう」と「正しい」の分かれ目。3本の研究、事例をまねる予測が範囲の外で外れる例え、ノイズが分布に集まる例え
04画素を3Dの点に戻す ― 部屋を内側から撮って点群にするBlender の部屋を264方向から撮った実例と、取り違えを入れて壊せる逆射影ラボ
05数百万の点をブラウザで動かす ― three.js で粒子化する仕組み処理の7段、点の描き方プレイグラウンド、散らばった点が部屋になるモーフ、症状クイズ
2つの読み方
問いの地図
2つの問いの体系があります。体系 I は「世界から映像へ」(5層19問)、体系 II は「画素から粒子へ」(6層19問)です。問いを押すと、その問いに答えている記事の箇所へ飛びます。
V00-1
38の問い
何を見るか層は、上ほど根本的な問い、下ほど具体的な問いです。小さな文字は、答えている記事の番号です。
触ってみよう気になった問いから読み始める。Tab キーで問いを順にたどれます。
理解の暫定定義
理解とは、少ない記述で、見たことのない状況(「こうしたら」「もし〜だったら」を含む)を正しく予測できること。数学は、その圧縮を可能にする言語である。
01では「少ない記述」が可能な理由(対称性)と限界(適用範囲・カオス)を、03では「見たことのない状況」で統計がどう外れるかを扱います。
手を動かす最短ルート
- Blender の Cycles でサンプル数を 16 → 64 → 256 と変え、ノイズの減り方を見る → 02 V02-1(問い I-10)
- 質点とばねを、陽的オイラー法とベルレ法で書き比べる → 02 V02-3(問い I-9)
- 画像1枚だけで点群にし、横から見る → 04 ラボで視点を1にする(問い II-8・II-18)
- 深度の種類をわざと取り違え、壁が曲がる様子を見る → 04 ラボ(問い II-2)
- 同じ点群を、正方形と円で描き比べる → 05 V05-2(問い II-14)
このシリーズについて
このシリーズの図と実験は、AI がコードを書き、計算と描画をブラウザや Blender が担う方法(01の経路 B)で作りました。数値やグラフは、ページの中で実際に計算しています。例えとして作った可視化には「例え」の札を付けています。